■

「おもい/大瀧詠一」
何だか一人回想モードに入って。正直まだその事実が信じられない気持ちとジワジワと押し寄せる現実という名の縛りから逃れられないで。悲しい気持ちというよりはあり得ない状況と常に戦っているような心境。あまり気をいれて考えないように心がけようと、いつまた弱気の虫が顔を出すか分からないのでその不安で揺れ動いて。ただ何度でも言いますが、このあり得ない状況と動かしがたい事実を抱えながら生きていこうと思って。
何故なら大瀧さんから教えていただいたことや考察、音源、会話の数々にまだ新しい発見があるに違いないから。ゴーゴーナイアガラというラジオ番組がそうであるように何度も聴いていく内に「そうだったのか！」と気付かされる瞬間があるから。確かにもう「アメリカン・ポップス伝」の続きや「ブリティッシュ・ポップス伝」は聴けなくなってしま(った）が、残された放送や音源を辿ることで少しでもその恩恵を受けることが我々はできる。
そう思えば絶望的な気持ちになる必要もないし、むしろ新しい発見を心待ちにすればよい。こんなに多くの考察や研究を残したミュージシャンは皆無。どこまで大瀧さんの遺産を汲み取ることができるか分かりませんが、すくなくともそういった機会は我々に残されていると思った方が発展的。どうか諦めないでこれまで同様、大瀧研究を続けていく同胞があちこちに現れることを切に期待。
昨日、五百羅漢寺へ御参りに行っていただいてきたお言葉。「慈仁尊尊者（悲しみを暖めて歩いて行こう）」。