先日来、ある一冊の本を時間をかけて読了。「日本霊性論／NHK出版新書」内田樹くんと釈徹宗さんの共著。３月、釈さんが初めてアゲインにご来店、とてもポライトな語り口に魅せられて興味を持ったのがきっかけでずっと図書コーナーに積んでおいたこの本を時間に任せて読んでみようと思った次第。第一部の内田くんの「何故霊性を呼び覚まさなければならないか」という解説文が大変読み易かった反面釈さんの第二部「日本的」霊性と現代のスピリチュアリティ」は鈴木大拙の紹介から始まってやや専門的な記述，少し時間が、お二人の応答解説でいろいろ感じることの多い良書。とりわけneachが反応した箇所は「負けるが勝ち」という表現は英語では訳せないというところや内田くんの専門分野のレヴィ＝ストロースが使った言葉、「プリコルール」の意味やスティーブ・ジョブズが説いた「心と直感に従う勇気を持つ重要性」等日本固有の「霊性」に関する叡智がいろいろ聴けて勉強に。
釈さん,来店の際、記念に「バートン・クレーン作品集」と「古川ロッパ傑作集」をお渡し、その感想として「私にとっての以前からの謎がひとつ解けるかも」とおっしゃっていたのでその所以を聞いてみたいと。釈さん、またアゲインにいらしてください。
