Neach’s One Phrase

ニーチ観察日記→ニーチ報告日記です。

「The Boulevard of broken dreams / Tony Bennett & Sting
もうハリー・ウォーレンが止まらない! 昨日も昼間、外は雨、お客さんは来ない(営業マンのみ)のをいいことに懸案の「Harry Warren Songbook Vol.3」の編集。いろいろな発見があり実に楽しい作業。ハリー・ウォーレンに関しては人後に落ちないと思っていたのに、何にも知らないことを思い知らされ。SP講座でも何度も紹介「上海リル」の原作者がハリー・ウォーレンだったのを昨日知り。日本人がカヴァーしている情報,思わぬところで関心が繋がり嬉しいやら無知を恥じるやらで「上海リル」が一気に高い関心度。「The Boulevard of Broken Dreams」宇多田ヒカルがカヴァー、どうやらこれは同名異曲で最近のグリーン・デイのオリジナル曲のよう。ハリー・ウォーレンの方は1934年公開の映画『ムーラン・ルージュ』の中で歌われたもので何だか物語性の強い暗示的な曲調。このタイトル「The Boulevard of Broken Dreams」という意味が古くから「都会を夢見て上京した若者の挫折」のようなニュアンスで使われることの多い慣用句で同名異曲が多いのも頷けました。歌詞の中に「ジゴロとジゴレット」という言葉も出てきてサガンの戯曲やサマセット・モームの短編小説を彷彿。またイギリスの危険な女性歌手、エイミー・ワインハウスがこの曲をライブで歌っている映像もあり何だか意味深な内容で興味が募り。他にも「Crying for the Carolines」という曲は「上海リル」の姉妹ソングのような旋律だったり、「Pettin' in the Park」という日本語にするとちょっと危ない意味にとられそうな曲やペリー・コモの絶唱が光る「Rose Tattoo」等知らない曲だらけ。学ぶことの多いハリー・ウォーレン・ツアー、まだまだいろいろ興味深い曲や事柄が出てきそうで当分この偉大な作曲家の話題で終始(写真は30回目のライブとなった「声とギターの夜」)