Neach’s One Phrase

ニーチ観察日記→ニーチ報告日記です。

「映画『ナッシュビル』予告編」

昨日はマンスリーとなっている岸本さんのフィドル・ワークショップ。日本におけるフィドル人口の数はどれくらいか分か(らない)が、ワークショップに集まるフィドラーがずっと絶えないのでカントリー、ブルーグラスといった分野が根付いている状況にちょっと驚いて。
個人的に興味のある有名なフィドラーの話題。そもそもカントリー・ミュージックに興味、ジミー・ロジャースやハンク・ウィリアムスの曲を日本のSWINGING DOORSやバケッティアーズといったインディーズのバンドがカヴァー。
更に洋画ナンヴァー・ワンと言って憚らないロバート・アルトマンの『ナッシュビル』を観てそこで主演歌手のバックでちょっと名前だけ知っていたフィドラーやミュージシャンがいろいろ顔を見せていた。ジョニー・ギンブルやバディ・スピーチャーといった名うてのフィドラーやペダル・スティールのロイド・グリーン、バンジョーのジェフ・ニューマン等も出演していてカントリー・ミュージック初心者としても大変興味の尽きない映画。一番関心のあったフィドラーは何と言っても個性的な面構えのバッサー・クレメンツで彼の動くシーンをこの映画で。それ以来、ヴァッサーのYouTubeやセッションをチェック。
ヴァッサー・クレメンツ(1928-2005)、主にビル・モンロー&ヒズ・ブルーグラスボーイズのメンバーとして活動したミュージシャンでジャズ・ミュージシャンとのコラボも多いブルー・グラス・フィドラーの第一人者。惜しくも2005年に亡くなって、ヴァッサーの影響を受けたミュージシャンが今日のブルーブラス界を支えていると言っても過言ではない

「バイオリン協奏曲/チャイコフスキー」

箱根へ行って十分英気を養って、その平川くんから「あの俺の本、どうっだった?」って訊かれたので「いやー、面白かった!これまでの君の著作で一番よかったんじゃないの」ってコメント。
それくらい今回の新刊『路地裏で考える』は取り上げている話題から彼の日常の目線や嗜好が分かりやすく表現されており好きな一冊。「映画の中の路地裏」という項目でいくつか観てみたい映画評が載っていましたので早速TSUTAYAに走って『オーケストラ!』をゆっくり観て。平川くんがコメントしているように後半の15分程の「チャイコフスキーのバイオリン協奏曲」が演奏されるシーンが圧巻。基本的にはドタバタ喜劇仕立てのような展開でつっこみ所も多い映画,チャイコフスキーの楽曲の良さとアンヌ=マリー・ジャケを演じたメラニー・ロランの美しさが際立って。
最後のソロ・バイオリンを演奏するシーンはそんなにごまかして撮っておらず、メラニー・ロランの運指も不自然ではなく。
他の平川くんのお勧め映画としてチェックしたくなったのは銭湯映画?『湯を沸かすほどの熱い愛』や未見の韓国映画等で追々観てみようと。箱根帰りのロマンスカーの中では阿部くんをつかまえて夫婦感や社長業としての平川、阿部の違い等を熱く語って。阿部くんの中学校時代の反骨逸話が新発見

「メイキング オブ『移行期的混乱』/平川克美」

今日、7月8日は店を閉めていつもの箱根麻雀旅行に馳せ参じて。平川克美くんの新刊『路地裏で考える』(筑摩新書)を購入。彼の文章には日常的に接している平川くんと違って表現の巧さや物の感じ方の見事な描写が感じられ感心することしきり、今回のこのエッセイにも文章家、平川克美の魅力と知性の片鱗が感じられとても刺激的。彼の鋭い観察眼を垣間みれて時間を忘れて最後まで読んで。途中、一緒に体験した内藤さんにお世話になった岡山の小旅行の記述もあってもう一度じっくり読んでみようと思って。
平川克美」の魅力をneachとの付き合いの経験から。自分にとっては中学校の頃からの仲間の一人として半世紀以上の付き合いになった間柄、近年、著述家としてつとに有名になり、内田樹くんとともに頼れる論客の一人として多くの人にも知られるようになったことを陰ながら喜んで。彼の魅力は硬軟、使い分けのできるところで、難しい政談から下世話な世評までフォローでき、映画、ボクシング、サブカルチャー等にも造詣が深く、話していて飽きることがないところ。
彼がいると場が明るくなり暴言も憎めない人気者といった性格。その裏で大変な勉強家で人口問題や経済にも明るく立教大学院の特任教授を務めているもう一つの顔を持っている知識人。彼の魅力を突き詰めて語ると「面白がる精神」の持ち主。彼が荏原中延でカフェを開業しているということも「面白さ」を突き詰めた結果だと思って。病気の話題の多い人ですがいつまでも元気で我々、回りの人たちを楽しませて

「子別れ/古今亭志ん朝」

柳家吉緑さんの落語会、お客さんはいつもより少なかったものの、耳の肥えたお客さん(全員女性)が多く、落語会が終った後も数人残って吉緑さんと歓談。この日の演題で評判だったのは「子別れ」でそれぞれ感動のポイントが違っていて、いろいろな意見が出ていました。neachは一昨日の帰り時間が深夜3時を回っていたので時折船を漕ぎながら熱演を聞いて。次回は9月13日の金曜日,この日来てくれた方はみんな来たい

「嬉しい予感/渡辺満里奈」

参った!昨日のモーメントのライブ、とっても良かった、始まる前のオーダーが凄まじく、30分では捌ききれない件数のオーダー、既にライブが始まる前からノック・アウト。初めて参加の方、駆け込みで予約を入れてきた方々の食事オーダーが直ぐに出せない焦りからグラスを割ったりしてシッチャカメッチャカ。手のかかるオーダーが続き正直、「家で食ってこいよ!」という内なる声が聞こえそう。
当初考えていたMCもばっさり省略。本当はどうしてモーメントのライブにneachが出ていって大瀧さんの楽曲ばかりを演奏することになったかの顛末を説明したかったのですがそれも叶(わず)。
大瀧さんがいらして対談したことや最後は福生のスタジオまで行って内田くん、平川くんと一緒に大瀧さんを囲んでトークができたことを手短かに説明。
後半はロンバケ全曲カヴァーの後半で5曲立て続けに演奏してもらい杉真理さんをゲストでお呼びしてナイアガラ・トライアングルVol.2から杉さんの楽曲を、モーメントの伴奏で歌ってもらいニューアルバムから「コロンブス」も。閉めはアンコール・コールを出して「なんか嬉しい予感がします」と言って渡辺満里奈さんの「嬉しい予感」を杉さんに。そしてモーメントの演奏で「夢であえたら」を演奏してもらってお開き。
お客さんでneachの実家のお隣りさんの宝田さんも来てくれたのでご挨拶

「didn't we / jimmy webb」

昨日のカフェに今月ヴォーカル・レッスンを行いたいといった金丸さんがいらしてくれビールを飲みながら歓談。アゲインが12周年、そんな風にはみえないと。カフェを開業して以来、様々な思い出話しや裏方としてのライウ運営の苦労話等。自分も出演者の気持を理解できるようにするために自らのイベントをやっていることや、PAを担当する際、心がけていることなど。上の大家さんのご好意でテナントとして入れた,機材のことや厨房の専門家ではなかった、12年も大きな事故もなく続けられたことに驚いている。「石川さんの人柄ですよ」と言ってくれたのですが、neachは「このアゲインという空間に不思議な力が働いていてとても居やすい環境にしてくれているせいでしょう」と。どこまで続けられるか,この空間の見えない力にすがって生きていこうと思って。どうか暖かく見守って。今日取り上げた曲は金丸さんも好きだと言っていたジミー・ウェッブ