Neach’s One Phrase

ニーチ観察日記→ニーチ報告日記です。

ウェルナー・ミューラー関連の話題の続編。今日はリカルド・サントス名義で出した『HOLIDAY IN JAPAN』。
日本ではリカルド・サントス名義の「真珠採りのタンゴ」が大変有名、その楽団のホリディ・シリーズの一環として『HOLIDAY IN JAPAN』も企画されたよう。ウェルナー・ミューラー楽団でもホリディ・シリーズが出ており、どういう基準で二つの名前を使い分けたのはは定かでは(ない)。リカルド・サントスの盤が先きで後にレーベルを移ってから再録音されたよう。
その最初に出た日本盤の解説を書いているのがクラシック畑出身のポピュラー作曲家、高木東六さん、この分析が面白かった。
例えばこんな表記。<サントスの特徴である第二動機の設定、中間楽節のアイディア、リズムに特性を与える独特ななパッセージ、高音から低音へ、低音から高音へ半音階的に驚くべき速度でゆすりあげるストリング・セクションのオブリガート的手法の肉付けその他、リカルド・サントスの特徴となっている演奏と編曲のスタイルの総てが「日本版」に於いても、効果的に充分発揮されていることはたのしい限りである。>
バックで鳴っているストリングスが高速のリフが多く、それがリカルド・サントスの特徴。確かに主旋律は日本の唱歌なのですが、バックの伴奏はマンボあり、タンゴあり、ジャズのスウィングありといった調子で実にバラエティに富んだ洋楽。
もうすぐワーナー(宮治さんのところ)からウェルナー・ミューラーのボックス・セットがリリースされるということで、これを誰よりも待ち望んでいる一人に。