Neach’s One Phrase

ニーチ観察日記→ニーチ報告日記です。

昨日のSP講座の特集は生誕100年という記念の年に当たる藤山一郎。これまでの42回、郡修彦さんをお招きして昭和の流行歌史をずっと辿ってきた、その戦前、戦後を通して中心歌手ともいうべき藤山一郎をまとまって聴く機会に恵まれラッキー。
「酒は涙か溜息か」に始まって「丘を越えて」「影を慕いて」「東京ラプソディ」といった超有名曲から「青い背広で」「三日月娘」「山のかなたに」「丘は花ざかり」といった曲に至るまで詳細な解説付きで紹介され大変勉強に。途中『東京ラプソディ』や『青い山脈』は映像(映画)もチラッと紹介して若き日の藤山一郎を偲び。この歌手の特徴は本格的な声楽を学んだ折り目正しく端正な歌唱法で歌謡曲を上品に歌い上げる点で傑出した存在。これまでの郡さんが選曲した昭和歌謡の内、この藤山一郎ナンバーが一番多かったことは偶然ではないと思って。
今回の選曲中、古賀政男作品が8曲、服部良一作品が3曲、古関裕而作品が同じく3曲(残り1曲は瀬戸口藤吉作品)と日本を代表する作曲家のものが全てだったことも特筆に値するもの。更に郡さんの解説によると旧吹込みSP盤からデジタル・ステレオ時代までを通しての録音を残している稀な歌手ということで息の長い実力派だったことも分かり。Neachは15曲の中では「東京ラプソディ」と「夢淡き東京」という東京をテーマにした曲が印象に。5月8日(日)は藤山一郎のパート2を。