Neach’s One Phrase

ニーチ観察日記→ニーチ報告日記です。

「用心棒 予告編/黒沢明
昨日に引き続き黒沢明監督。今回借りてきたのは『用心棒』。三船敏郎の魅力と脇役たちの個性が光る娯楽巨編時代劇。実は初めて観るもので黒沢作品の中でもノー・マーク,新鮮な気持ちで観る。印象的な人。ある宿場町で対立するヤクザ同士の親分、清兵衛(河津清三郎)と丑寅山茶花究)のキャスティングがいかにも悪役の典型。双方の子分たちに加東大介ジェリー藤尾などが当たっており興味を惹き。特に加東大介の演技は不気味な部分を出しつつもちょっと間の抜けた悪役ぶりをうまく演じて。それと丑寅の子分に羅生門綱五郎という一際大きな役者さんが出てくる、元相撲取り、プロレスラーで今話題の全日本柔道監督の篠原信一さんに似た風貌で印象に残り(大内山という相撲取りにも似ている!)
清兵衛の女房役で登場する山田五十鈴がいい味を出していて存在感抜群。他にもピストル使いの仲代達矢、酒屋のおやじの東野英次郎、棺桶屋の渡辺篤志、等個性的な役者さんが出ていて脇役グラフィティとしても楽しめ。肝心の殺陣の場面もそれまでの時代劇とは違って比較的リアルに描かれていて黒沢演出の一端を垣間みれ(た)。やはり娯楽映画という視点から観ると黒沢作品はレベルの高い映画であることは間違いないよう。