Neach’s One Phrase

ニーチ観察日記→ニーチ報告日記です。

「大人の見る繪本 生れてはみたけれど/小津安二郎
一昨日の怒濤のライブが終わって一息どころか二息ついて昨日はカフェのご常連、山口さんの大学のサークル同窓会で貸切状態のカフェ。
店のマスターは時折取り皿を出したり、水割り焼酎の氷りをかえたりするくらいで終始「お仕置き部屋」に閉じこもってある作業に専念。ある作業とは先日、平川くんに会った際、渡された隣町探偵団の「生まれてはみたけれど」完全解析のドラフト原稿をつぶさに読む作業。既にミシマ社のウェブ・マガジンで連載さ、一部では評判になっている平川くんの目下の最大関心事である映画分析作業にちらっとneachも頭を突っ込んでみようと。この分析作業の文章が思いのほか手強く、更に連載公開されている章の二倍はあるというヴォリュームに圧倒され通し。肝心の映画も随分前に観て関心、彼(彼ら)のように執拗な探究心が湧いて来ず、その推理に付いていくだけで相当のパトスを注入。彼らが陥った隣町探求作業がやがて評価され大きな成果を得るプロジェクトになるということを予告。平川くんがこんな一つのことに没頭し、まるで映画研究オタクのようになって夢中になるとは予想外。元々人をうならせる文章家,その「持っていき方」にneachもつい溜飲を下げて、同時に彼ら(neachも含め)が生まれ育った地域の昔のことを知る作業がこれほどミステリックに語られていることに驚いて。いかに彼らが自分たちの地元の歴史に興味を持ち、執拗に解明していったかを辿って。こ本人曰く「賞をとるかもしれない」という労作になるかも。(って本人は言うなよ、でも面白い。)