Neach’s One Phrase

ニーチ観察日記→ニーチ報告日記です。

「さんま焼けたか/斉藤哲夫」

待ちに待った斉藤哲夫さんのライブ。なんと2016年4月16日に野澤享司さんとの2マン・ライブ以来丸3年振りのアゲイン登場。哲夫さんとneachは同じ歳で同じ病気に罹った仲でとても他人には思えないアーティスト。というより斉藤哲夫というシンガー=ソングライターはneachの中ではフォーク・シンガーの枠を越えた唯一無二のアーティストとしていち早く注目していた方。大袈裟に言うと日本のポール・マッカートニーと言っても過言ではないほど、他に類をみない存在のシンガー。この日は共に盟友のさがみ湘さんと初登場の澤村重春さんを従えてのライブ、1部は哲夫さんのソロ、2部は3人のバンド構成。ソロの最初に「セレナーデ」を訥々と弾き語ってくれたあたりから斉藤哲夫ワールド全開で「風景」・・「野澤君」・・「伝導」・・「もうひとつの世界」そして「吉祥寺」と歌ってくれもう前半でneachの心は哲夫ワールドに引き込まれて。後半も「古いナンバー」から始まって「さんま焼けたか」・・「バイバイグッドバイサラバイ」、「グッドタイムミュージック」そして渡辺勝さんの曲「あなたの船」を歌ったあたりから何故か涙が溢れてきてアンコール前の「僕の古い友達」ではずっと泣くのをこらえて。

斉藤哲夫の音楽の魔力とでもいうのでしょうか、別に悲しくなったのではなく溢れる至福感のような感情に襲われ自然と涙ぐんで。アンコールで告井さんとのコラボで初めて歌ったと言ってビートルズの「オール・マイ・ラビング」を澤村さんとのハモリで、これもカヴァーというよりは哲夫さんの曲になっており曲の良さとともに聴き応えのあるナンバー。リハの際、秘話、哲夫さんは英語の曲を歌う時はカタカナで歌詞を書いてそれを見て歌う。この辺りが哲夫節の秘訣かもしれないな、とも。

ラストは「夜空のロックン・ローラー」あっさり終った、多分、長いライブは体の負担になるので聴いている方は短めだと感じたかも、同病者としてはそれで正解だと。伴奏のさがみ湘さんも久し振りのアゲイン、一番哲夫さんと合っているようで阿吽の呼吸。また関西人の澤村重春さんも長い付き合いということで哲夫さんはやり易かったのでは。「おせん」彼が無類のエンターテイナーでMCも関西人独特のノリの良さを持っていて、実に楽しいライブにしてくれました。というわけで私は「斉藤哲夫」体験ができたことでかなり満足のいくライブ。お客さんも30人近く入って、椅子を足して座ってもらう有様で、哲夫人気の凄さを。いつかまた「斉藤哲夫体験」をしてみたいもの