Neach’s One Phrase

ニーチ観察日記→ニーチ報告日記です。

「タイムラプスで見る家屋解体工事」

プライベート案件をここにあげつらうことも必要ない、自分の環境の変化。カフェを開業して12年の歳月、カフェ付近に部屋を借りて遅い帰り時間でもオーケーという環境で仕事。この度、空き家になっていた実家をリフォームしてそちらに移り住むことに。年内をメドに住環境が変わることが予想。

50年以上住んでいた実家を解体し、すっかり土地だけの更地に。仕事が忙しかったせいもあって、なかなかその解体工事や現場に立ち会えなかった、本当は長年住んだ実家、しかも父親が伊豆から上京し苦労して建てた一軒家がいとも簡単に壊され、無くなってしまう様を目撃したくなかったのかも、平成の年号も終わり、いつまでも昔の思い出にすがっているより新しい環境を切り開く考えでの決断。

これからの余生はいろいろなことをリセットして前向きに生きていくことが見えない時代に適合していくこと。どういう選択が正しい道か分かりませんが変化を受け入れていく勇気が必要なのかも。かなり個人的な記述。

「ディック・ミネ 雨の酒場で(再録音源)」

もう172回目となる郡修彦さんの「ほのぼのSP講座」。このところ季節に因んだ曲を集めた特集、今回は季節柄、雨がタイトルに入った曲。

城ヶ島の雨/奥田良三」から始まって「港の雨/松平晃」、「雨に咲く花/関種子」・・「雨のブルース/淡谷のり子」、「或る雨の午後/ディック・ミネ」、「雨の夜汽車」奈良光枝、「雨のタンゴ/岡晴夫」、「みどりの雨/藤山一郎」・・・等々15曲郡さんの楽曲解説とともに紹介,neachもネットで探したジャケットを出して裏方で参加。

よく知っている有名曲に混じって小林千代子「雨の哀愁」や北廉太郎の「港は雨」など初めて聴く楽曲で印象的なものも。最後にディック・ミネの「雨の酒場で」の旋律の一部異なるヴァージョンが紹介されそれにまつわるレコード作成秘話も披露。

それに関連してアメリカ盤SPとブラジル盤SPの違いやハワイ盤は買わない方がいいといったマニアックな話し、思わずneachはビートルズのSPでインド盤がある、なんてチャチャを入れて。次回は海の歌特集。

「Yes Indeed / Pat Boone」

昨日のAGAINJAZZ CLUBは先週、怪我で休んでいた幹事の西川御大が戻って。いなくなってみるとその有り難さが分かる存在でやはり西川さんがいてこその「アゲイン・ジャズ・クラブ」。

今回DJコーナーでウディ・ハーマンを取り上げる予定だった田村さんが病気で欠席となり代わりに御大、西川さんがピンチ・ヒッター。ご高齢の方が多く、その健康が心配なイベント。

西川さんのDJコーナーはコレクター・アイテム、「このレコード,いくらすると思う?」って当てさせる貴重盤が多く紹介。ヴィック・ダモーンジョアン・レーガンのヴォーカルものが聴き応え。

課題曲コーナーは丸山さんの出題でトミー・ドーシー楽団の「Yes, Indeed」が紹介されハリー・ジェイムスやダイナ・ショー等が紹介、neachは最後の方に紹介されたパット・ブーンのヴァージョンが印象に残り

「朗読 夏目漱石【草枕】」

昨日から夏目漱石の「草枕」を部屋の本棚から取り出して読んでみようと思って。来週、お客さんの藤島さんが「草枕」の朗読ライブ、先日、カフェにいらした時に漱石の小説の思い出を語ったことが引き金となってずっと本棚に飾ってあった夏目漱石全集を取り出してお客さんの少ないカフェで拾い読みし出した。
neachの文学体験は高校の時、夏休みの宿題で感想文を書いた「夏目漱石」から始まり。「三四郎」から読み出して前期三部作と言われる「三四郎」「それから」「門」と読み継いで後期三部作「彼岸過迄」「行人」「こころ」、「道草」「明暗」まで一気に読んで宿題の感想文を提出して現代国語の鈴木先生に褒められた記憶が甦り。「則天去私」という文句や「アンコンシャス・ヒポクリット」という用語を背伸びして使っていたように。
そんな青二才の頃、漱石文学にはまったのは多分、受験勉強からの逃避という要因が大きかったように。その後、浪人中もドフトエフスキーやフランス文学を夢中で読んで結局、大学も仏文科に入るようになってしまった。よくある文学青年のコース、それが現在の交遊関係に繋がっているので一度はそんな原体験を語っておこうと。
もう半世紀前の体験ですが、丁度先日高校のクラス会があってその頃の思い出話しが多く出たのでそんなこともあったな、と回想モードに。
50年後に明治の文豪の小説等を読んでどんな印象を抱くのか、人ごとのように辿ってみようと思って。(肉体的には細かい字や長い小説を読み通せるのか、自信はない)

「そんなことがすてきです/大橋トリオ」

忙しい5月も残り僅かとなり昨日は通常のカフェ営業でそれなりのお客さんの出入り。一部の方には早速斉藤哲夫さんのライブのDVDを観てもらったり、ブッキングで訪れた方にカフェの特徴を紹介。その方はトイレがきれいだと褒めてくれたので「実はその昔、バイトで国鉄(JR)の駅の便器を取り替える作業を手伝ったことがあったのでトイレの清掃には慣れています」とご説明。
どんなに遅い帰りでもトイレをきれいにしてから帰るように。
オーダーもスイスイとこなし、楽な一日。この日、聴いていたBGMは「JPOP2」というコンピレーションで斉藤哲夫さんの「頭の中一杯に続く長い道」に始まって「君のプレズナー/シネマ」「涙がキラリ/スピッツ」「風が吹いたら/岩渕まこと」「流れゆく白い雲/渡辺勝」「Goodbye Day/来生たかお」「そんなことがすてきです/大橋トリオ」「それはちょっと/小沢健二」等々

「Idle Moments / Grant Green」


斉藤哲夫さんのライブからなかなか立ち直れ(ず)。昨日はカフェ,店に置いてある哲夫さんのアルバムを全編聴いて。先日のライブで歌った歌唱力はやはり素晴らしいものばかり。不思議な魅力を持ったシンガーだなと。

店を閉める頃に馴染みのお客さんが入ってきてお酒を飲んでいってくれたので忙しいカフェに。本来の営業に戻った気持になって遅くまでお相手。ジャバさん、ありがとう。最後に客出しでかけたグラント・グリーンのナンバーが胸に滲み

「さんま焼けたか/斉藤哲夫」

待ちに待った斉藤哲夫さんのライブ。なんと2016年4月16日に野澤享司さんとの2マン・ライブ以来丸3年振りのアゲイン登場。哲夫さんとneachは同じ歳で同じ病気に罹った仲でとても他人には思えないアーティスト。というより斉藤哲夫というシンガー=ソングライターはneachの中ではフォーク・シンガーの枠を越えた唯一無二のアーティストとしていち早く注目していた方。大袈裟に言うと日本のポール・マッカートニーと言っても過言ではないほど、他に類をみない存在のシンガー。この日は共に盟友のさがみ湘さんと初登場の澤村重春さんを従えてのライブ、1部は哲夫さんのソロ、2部は3人のバンド構成。ソロの最初に「セレナーデ」を訥々と弾き語ってくれたあたりから斉藤哲夫ワールド全開で「風景」・・「野澤君」・・「伝導」・・「もうひとつの世界」そして「吉祥寺」と歌ってくれもう前半でneachの心は哲夫ワールドに引き込まれて。後半も「古いナンバー」から始まって「さんま焼けたか」・・「バイバイグッドバイサラバイ」、「グッドタイムミュージック」そして渡辺勝さんの曲「あなたの船」を歌ったあたりから何故か涙が溢れてきてアンコール前の「僕の古い友達」ではずっと泣くのをこらえて。

斉藤哲夫の音楽の魔力とでもいうのでしょうか、別に悲しくなったのではなく溢れる至福感のような感情に襲われ自然と涙ぐんで。アンコールで告井さんとのコラボで初めて歌ったと言ってビートルズの「オール・マイ・ラビング」を澤村さんとのハモリで、これもカヴァーというよりは哲夫さんの曲になっており曲の良さとともに聴き応えのあるナンバー。リハの際、秘話、哲夫さんは英語の曲を歌う時はカタカナで歌詞を書いてそれを見て歌う。この辺りが哲夫節の秘訣かもしれないな、とも。

ラストは「夜空のロックン・ローラー」あっさり終った、多分、長いライブは体の負担になるので聴いている方は短めだと感じたかも、同病者としてはそれで正解だと。伴奏のさがみ湘さんも久し振りのアゲイン、一番哲夫さんと合っているようで阿吽の呼吸。また関西人の澤村重春さんも長い付き合いということで哲夫さんはやり易かったのでは。「おせん」彼が無類のエンターテイナーでMCも関西人独特のノリの良さを持っていて、実に楽しいライブにしてくれました。というわけで私は「斉藤哲夫」体験ができたことでかなり満足のいくライブ。お客さんも30人近く入って、椅子を足して座ってもらう有様で、哲夫人気の凄さを。いつかまた「斉藤哲夫体験」をしてみたいもの