Neach’s One Phrase

ニーチ観察日記→ニーチ報告日記です。

昨日のSP講座の特集は内藤清五という人。内藤清五と聞いて何人の人が反応する(の)か?ほとんど知らない名前では。解説の郡修彦さんによると戦前の帝国海軍軍楽隊の隊長でこの時期の行進曲のほとんどに関わっていた重要人物。郡さんにとっては縁の深い人でその作曲作品、並びに演奏作品をじっくり聴かせて。ほとんどが貴重な音源で当時の軍楽隊のレベルの高さを示す作品ばかり。
「軍艦行進曲」を作った瀬戸口藤吉や内藤の弟子に当たる斉藤丑松、それにクラシック畑の作曲家、橋本国彦等も登場し、賑やかで格調の高いマーチを中心に鑑賞。松島慶三という同じく海軍中佐の書いた「横浜海軍航空隊隊歌」や弱冠17歳の神代猛男が書いた「江田島健児の歌」などは文語体の気品のある歌詞でこちらも当時の軍人がプロの作詞家を凌ぐ実力を持っていたことを初めて知り。特にインスト曲では斉藤丑松という人の作曲作品が多く、軍人作曲家という存在が大きかったことを教えてもらい。最初、郡さんからオファーがあった時は軍歌色が強くて特集にはどうかな、と、こうして海軍軍楽隊の音源をまとめて聴けて戦前の吹奏楽に対する認識が変わってよかったと思って。