Neach’s One Phrase

ニーチ観察日記→ニーチ報告日記です。

七人の侍 予告篇/黒沢明
興味深いイベント、ライブと続いたのでクロサワ・ウィークを中断しておりましたが、まだまだ続く。本日紹介するのは黒沢映画の代表作、いや日本映画の代表作とも呼び声の高い『七人の侍』。何回か観ているのですが、その時々によって違う箇所に興味が移るというのはいい映画の証拠かも。
今回は七人(勘兵衛=志村喬、菊千代=三船敏郎、五郎兵衛=稲葉義男、七郎次=加東大介、平八=千秋実、久蔵=宮口精二、勝四郎=木村功)の中で平八の存在に興味が。野武士の襲撃から村を守る侍をリクルートする際、「薪割り流を少々心得ている」というユーモアのある平八を採用する勘兵衛の眼力と組織に必要な人材を早くから看破しているところがこの映画の素晴らしいところ。そのことは以前読んだ内田樹くんの『七人の侍』の組織論につまびらかに書かれて、まさに七人という単位とそれぞれの個性がうまくキャスティング(実際の俳優のキャスティングも併せて)されていて見事な脚本。戦闘シーンの撮影秘話やその他ハードなロケの逸話に枚挙がない映画、何度観ても新しい発見や洞察、何よりもワクワク感がある映画は名作と言えるのでは。最初のシーンで町を歩く浪人役で仲代達矢宇津井健等が出演しているということもDVDなのでチェックできて新しい発見