Neach’s One Phrase

ニーチ観察日記→ニーチ報告日記です。

「浪人街 第一話 美しき獲物」
昨日は定休日。一人静かに事務作業をこなし、ちょっと外出。その後、お客さんからコピーをいただいたETV特集マキノ雅弘 ある活動屋の生涯」というDVDを鑑賞。これが大変面白い番組。
日本映画の祖とも呼ばれたマキノ省三を父に持ち18歳で映画監督デビューし数々の名作、名言を残している重鎮、マキノ雅弘を多面的に紹介した優れたドキュメンタリー。父から教わった映画の三要素 1.スジ(シナリオ)2.ヌケ(映像)3.ドウザ(演技)を実践して日本映画に取り入れ昭和28年の「浪人街」シリーズで頭角を現し時代劇(「血煙高田馬場」、「次郎長三国志」)からミュージカル(「鴛鴦歌合戦」「ハナ子さん」)、任侠映画(「日本侠客伝」)等々以後通算261本もの映画を作り日本映画に大きな足跡を残した大監督。いろいろ独創的な演出や効果的な映画手法を駆使しプロデューサーとなった弟のマキノ光雄とともに数々の俳優を世に送り出し一大映画帝国を築いたその逸話や遍歴がいろいろ紹介。
更に、もう一本、『映画の子 マキノ雅弘〜まるで活動大写真みたいな人生〜』と題されたドキュメンタリー番組もあって現代の俳優がマキノ雅弘を演じてその生き様を紹介するDVDも観て。森繁久弥森本レオ小倉一郎藤田弓子らにマキノ本人がいる前でその演技指導法を開陳する場面が面白かった。そのマキノ雅弘の演出法で印象的だったのは役者に「振り返る演技」をさせる場面でその細かい特徴を森繁流に紹介。neachの体験では日本初のオペレッタ映画「鴛鴦歌合戦」が秀逸、他にもあらゆるジャンルの映画でマキノ映画の特徴を残した作品が多く機会があればいろいろな作品を観てみたく。