Neach’s One Phrase

ニーチ観察日記→ニーチ報告日記です。

「The Way You Look Tonight / Fred Astaire」

【公開私信】ある方が私の最近注目している作詞家、ドロシー・フィールズの「April Fooled Me」という作品について詳しい解説を載せていたので、それに触発されて私もこのドロシー・フィールズという女性作詞家のことを紹介してみようと思います。<ドロシー・フィールズ:1904年7月15日生まれの作詞家で主にミュージカルの楽曲に作詞した作品が多い。ニュージャージー生まれ。コメディアン、リュー・フィールズの娘でジョセフ、ハーバートの兄二人もミュージカル作家である。女学校在学中から詩や台本を書き校内で上演、卒業後は高校で教鞭を執りながら詩を雑誌等に投稿。作曲家ジミー・マクヒューと出会い1928年「ブラックバーズ」の詩を書き「I Can't Give You Anything But Love」、「Sunny Side of the Street」、「Don't Blame Me」、「I'm In The Mood For Love」等のヒット曲を量産し、さらに当時 50才だった有名作曲家ジェローム・カーンと組んでミュージカル『有頂天時代(Swing Time)』に「The Way You Look Tonight」、「A Fine Romance」等を書いてアカデミー賞を受賞する。他にも兄のハーバートと組んで台本や詩を書き「アニーよ銃を取れ」(1946年)、「スウィート・チャリティー」(1966年)等に作品を残し享年68歳、1974年3月28日に亡くなっています。>私がこの作詞家に注目するようになったのは前述の「The Way You Look Tonight」をジェローム・カーンと作ったいきさつが『イージー・トゥ・リメンバー/ウィリアム・ジンサー著(2014年刊)』に書かれていたからです。その箇所を引用するとカーンが「・・『有頂天時代』のために二十歳年下のドロシー・フィールズと組んだことによって、たがいの才能がみごとに発揮された。頑固なことで有名な年上作曲家から、若い作詞家が至高のメロディを引き出したのである。それと同時に、カーンのゆったりしたメロディは、三十二小節という型にはまった形式からフィールズを解き放った。・・」という記述に興味を持ってその曲を聴いた頃から注目していたのです。勿論、作曲家のジェローム・カーンも早くから関心を抱いていてこのコンビの作品はすべてチェックしていたという訳でした。(続く)