Neach’s One Phrase

ニーチ観察日記→ニーチ報告日記です。

昨日の長見順さんのライブは最近になく素晴らしいライブ。もしかしたら今年に入って一番感動したライブだったかも。
前日のレイアウトのまま、楽器を組み立ててオープニング・アクトで出演するtiny cowの連中を待ち、やや早目の入りでリハ、音出しも問題なく、やがて長見さん、ベースの早川さんとご到着し、続いてのリハ。最初、neachの関心は冷徹に響く早川さんのベース、次第に長見さんの体から発するブルース魂のようなものに魅されていき、本番では更にパワー・アップしたマダム・ギター、長見順がそこに。
長見さんは福島に移り住んでいて今回の大地震に遭遇し、上京するのも覚束ない日々。ようやく前日にバスでこちらに来ることができ、無事ライブ、そんな彼女を見ようと集まったお客さんは20席用意した椅子が全て埋まり、立ち見も出る満杯のオーディエンス。その前で自由自在に「中年」というテーマの歌や、今流行のツィーターをおちょくったものや、地域マンボという大変ノリのいい歌等、実に楽しい演奏で魅了。小山台高校出身という話題や、今回の被災の件も決して暗くならない前向きな態度で生き生きと歌ってくれ、非常に好感。お客さんも大変ノッていて最後の曲が終わってからのアンコールの拍手が鳴り止(まず)。
長見さんの魅力は女性の本音をブルース・ラップのように歌い、表現力豊かな表情やギターで会場を自分のものにしていくパワーにあると。先日の玉城さんにしろ、この長見さんにしろ、気丈な女性シンガーは元気を与えてくれ、何だか気持ちがポジティブになっていくのが分かり。また早川さんのベースもしっかりサウンドを支えてくれているよう。共演のタイニー・カウもベテランの味、この日のライブは地震のことを忘れさせてくれるに十分の内容。